こんにちは。


今回は、統合失調症発症前のとある恥ずかしい出来事を

白状することにしました。


というのも、私自身この一件をことあるごとに

思い出しては恥ずかしくなると同時に、そののちに

統合失調症を発症することとの何らかの関係がある

のか否か、たびたび考えてしまうからです。


アドラーが言うように、未来は変えられると考えるならば、

その出来事と統合失調症との関係がいかなるものであれ、

未来に目を向けよう、と思ったからでもあります。




時は、新入社員の最初のころです。

来る日も来る日も、研修を受けては、夜同期の仲間と飲んで、

酔っぱらって遅くに帰宅していました。

そんな毎日のある日に事は起きました。


その日、例によって飲んだあと、講師として教えて

下さっていた先輩社員と同期の女の子、私の3人で

同じ電車で帰る途中のことです。


車内の中吊り広告がジャックされていました。

箒(ほうき)やマグロ(カツオだったかも?)などが、

真空パックされた状態で全車両に吊られていました。

立体的であるばかりでなく、実にリアルな存在感でした。


同乗した3人は、その中吊り広告について盛り上がり、

ハイな私が、酔っぱらった勢いで、近くの広告をバリバリと

引き離し、二人のところへ持って行ったのです。


よくよく見ると、型押しされた透明のプラスチックの

内側から印刷がされただけのシンプルなものでした。

それでも座席から眺めると、手に取りたくなるほどの

リアルさなのでした。


1つ目の広告にガッカリした私は、別の種類の真空パック風

立体広告を2つ目、3つ目と引きちぎっては、二人のもとに

持っていったのです。


車内には乗客がまばらに腰掛けていました。

スマホのない時代でしたので、目を閉じている人や

本を読んでいる人たちばかりで、私の悪行を見て見ぬ振り

をしていたのでしょう。


ただひとり、そうではない人がいました。

私が3つ目の真空パック風広告をもぎ取った、その時、

すぐそばにいた中年の会社員が言いました。

「人生を棒に振るぞ。」

とささやくように、しかし厳しく。


一瞬にして酔いが醒めました。と同時に、恥ずかしくなり、

穴があったら入りたい気持になりました。




後から思えば、その会社員は勇気ある優しい人でした。

以降、私の頭の隅には、その言葉がずっと残っています。



ただ、残念なことは、そんな忠告にもかかわらず、

いまこうして、健常者の道を外れ、マイノリティの生活を

送っているという現実です。





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