執筆時点でその単語を耳にして、

思い出したことがある。


耳にしたのは、

清原被告の裁判の傍聴に参加する為の

抽選に、

「リストバンド」をつけさせられた、

というものだった。


Radiko で聴いていたので、

どんなリストバンドなのかは

想像つかないのだけれど、

リストバンドと呼ぶものを

私もつけさせられたことがある。



それは、統合失調症の陽性症状の時、

つまり閉鎖病棟に入院する時である。


(ちなみに、外科の入院患者も

つけていたので、全入院患者が

つけることになっていたのだろう。

初入院だったので知らなかった。)


自分の名前が油性インクで書かれた

ナイロン製のもので、柔らかいけれど

一度はめると容易には外せない。


退院していく人は、看護師から

ハサミで切ってもらっていた。


外せないと分かると、

「お前は精神病だ」

と烙印を押された気分になった。


従って、

退院するまで(入浴時も)身につけた

ままでいることになる。



外出許可が出て一時帰宅する時など、

何だか落ち着かなかったことを

思い出す。


自分が脱獄犯に見られはしないかと、

妙に気になったものだった。



二度目の入院では、夏を迎えて、

外出する時には、

(つまり半袖なので)

さすがに目立つので、

引きちぎったものだ。

外出から戻ると、看護師さんに

再びつけてもらった。


この手を外出の度には使えないので、

何とか工夫して外すことを覚えた。


そして、外出時や入浴時は自在に

脱着できるようになった。



その結果、

脱獄犯に見られる心配と

「精神病」の烙印から

ひととき解放されたのだった。




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