幻覚

2020/05/30


20年以上も前に統合失調症にかかり、ずっとたたかってきました。

さまざまな妄想や幻聴・幻味・幻視などの幻覚を経験し、入退院もくりかえしながら働いていました。

入院中やデイケアでは多くの患者らと活動を共にしたりしました。


ゾンビのようになってしまう方がいる一方、病気を抱えながら社会復帰する方もいました。多くはその(ゾンビと社会復帰の)中間の方々かと思います。

自分はといえば、就労は果たせぬものの、幸いよくなっていると感じています。


Patient



気持ちがだいぶ楽になったいま、なぜ統合失調症が改善しない(または、改善と悪化をくり返す)方が多いのか考えました。

身をもって経験したことに基づいて仮説を立ててみました。


統合失調症が改善しない原因は端的にいって次の3つではないかと。

1.薬

2.脳は未解明

3.患者と医者の共依存



1. 薬に頼りすぎが良くないと思います。服用する量が多いほど、期間が長いほど改善がむずかしくなるのではと考えます。


そういう処方(多量、長期間)をされている患者の中には、目や表情、動作が死んでいて廃人のようになってしまう方々が少なくありませんでした。自殺者もいました。

急性期や消耗期には、量と期間を適切に調整することが医者の力量にかかっています。私たちは服薬を守ることが大事です。

薬によっては副作用に思考の混乱や倦怠感など、社会生活に支障のあるものも少なくありません。

病状の波が小さい時や回復期にある時はできるだけ服薬量を減らすのが理想ではないかと思います。

人間の(生物の)自然治癒力あるいはホメオスタシスを信じたいところです。



2. 脳についてはわからないことが多く、いまだに未知の領域とされています。


統合失調症も本当の原因はわかっていません。古代ギリシャからすでに存在していたとされる記録が残っている病気にもかかわらず。

つまりは、どの症状にどの薬が効くのかは経験的にしかわかりません。

しかも患者により効き目が違ったり、副作用も違うので類似の薬をとっかえひっかえ試してみるほかないのが現状です。

医者は患者との問診に頼るしかなく、患者がどれだけ自身を観察し正確に報告できるかが鍵となります。

脳の中でどういう変化が起きていて、どの薬が効いているのかは患者本人だけが知って(体感して)いるのです。


発症の原因の一つに認知の歪みが考えられます。

最初期は、本人にとっては周囲の小さな異変として認識されますが、自分の理解に整合性を取ろうとして次第に世界の大きな異変に気づき、ついには発狂します。

ボタンのかけ違い(認知のゆがみ)を正すには本来のボタンホールにはめるしかありません。

1つめは、正しい情報を得ること。

2つめは、それを健全に判断し健全に理解すること。


でも、言うは易し行うは難し。

最初に正しい情報を得なければ、健全な判断・理解にも至りません。

むずかしいけれど統失の苦しさに比べれば努力する価値は大いにあります。

ただ、世の中そういうもんだとか、仕方ないじゃんとか、そういう発想の人間は精神の異常をきたす心配はないんじゃないかと思います。もともと矛盾を許容しているわけですから。健常者と呼ばれる人の中にも多いはずです。



3. 患者と医者の共依存は、病気をよくするために理性的に努力せず医者と薬にすがる患者と、病院・医院の経営を有利に運びたい医者との共犯関係が、統合失調症の改善を遠のかせます。


悪いことに、統合失調症は治らない病だという前提があることです。

自分の病気のことを勉強すればするほど、回復困難であることを知り落ち込んだことを思い出します。

「寛解」という言葉をご存知の方は多いでしょう。

病気の前と同じ状態の「完治」はしないものの、服薬しながら社会生活を営めるようになった状態を「寛解」と言います。

現状に甘んずることなく、少なくとも寛解を目指して行くべきだと思います。




以上、3つの仮説を述べましたが補足としてもう少し。


障害者とされている私たちですが、このコロナ禍の自粛生活(=巣ごもり生活)は闘病という点では好機ととらえています。


第1に、対人ストレスが最小限に抑えられること

引きこもっていても罪悪感を感じることはないし、外出したとしても人が少ない。


第2に、ボタンのかけ違い(認知のゆがみ)を正せる機会があること

世の中の矛盾や不合理があることを知り、間違っているのは自分でなく世の中の方なのだ(自分が狂う必要はなかったのだ)ということがわかる機会が多いと思います。

例を挙げれば、アベ政権のやることなすことが虚偽・粉飾・改ざん・隠蔽などなど不正の限りを尽くしています。どう考えても、為政者こそ病人としか思えません。いまだに3割以上の支持率があることすら信じられないくらいです。支持者は情弱か利権に絡む人でしょう。

他の例は、自粛警察やSNSでのいじめなどを見ても、社会が狂ってるとしか思えません。不安や文句の矛先が明らかに間違っていますよね。営業している店舗でなく早く補償すべき政府、木村花さんでなく「リアリティ」として演出したフジテレビ、に問題提起するべきでした。


第3に、経済はシュリンクしても障害年金が減ることは当面ないこと

説明は不要ですね。

ただし、今回の経済対策と来たる第2波、3波の経済対策のしわ寄せが遅かれ早かれ増税につながることは確実で、社会保障費も削られる可能性に注意が必要。



今回は、統合失調症が改善しないワケ として3つの仮説を述べました。

1.薬への依存

2.脳(統失)は未解明

3.患者と医者の共依存

そして最後に、統失者としての巣ごもり生活の利点を加えました。


世界を一変した新型コロナウイルスですが、異常事態のときにはおかしなヤツが炙り出されます。世の中にはおかしなヤツがこんなにうじゃうじゃいたんだということに驚きますが、すでに世界の大異変を疑似体験している統失患者ならコロナ禍でも平静を保つことができますね。


そういうテーマの映画をご紹介して終わります。

メランコリア



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2014/12/07


みなさま、こんにちは。


少々ご無沙汰しておりました。

久し振りに投稿致します。


今回は、NHK の「スーパー・プレゼンテーション」で

放映された「幻覚が明かす 人間の脳」をご紹介します。


脳神経科医のオリバー・サックスという教授による、TED での

プレゼンです。

興味のある方は、以下の URL にてご視聴ねがいます。


英語によるプレゼンですが、字幕付きですので、

ご安心下さい。


http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/141126.html




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2014/11/11


2011年に ETVNHK教育テレビ)で放映された、

体調の異変(統合失調症)に最初に気付いた時の本人の年齢を

以下にまとめます。


<年齢>  <%>

  ~ 9(  1.0)|]

10~14(  8.8)|]]]]]]]]

15~19(38.3)|]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]

20~24(27.8)|]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]

25~29(13.6)|]]]]]]]]]]]]

30~34(  5.4)|]]]]

35~  (  5.1)|]]]]


情報は少々古いものですが、参考になると思います。


上図で分かることは、15歳以上30歳未満で実に8割を

占めるということです。


私の印象は、想像以上に発症年齢がずいぶん若いことです。


いかがですか? 皆さん(の身内)はどこに含まれていますか?


私の発症は、25~29歳に入りますので、3番目に多い

年齢層に属します。


ただ、最初に発症した時は病識が皆無で、医師による処方を

固く拒絶し、服薬していませんでした。


その結果、1年あまり後に再発してしまいました。


再発は治療を長引かせますので、皆さん(の身内)におかれ

ましては、薬の服用を強くお勧めします。




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2014/09/25


「034 閉鎖病棟へまっしぐら(前編)」からつづく。


もはや幻覚や妄想で私は正気を失っていました。

裏の組織に命を狙われていると思うに至ったのです。

私だけでなく我が子の命までも。


しかしこともあろうに、妻が裏の組織と通じていると疑念を抱いていました。

私の身の回りでは異変が起きている(と信じている)のに、妻は常に気丈に振る舞っていたからだと思います。



疑心暗鬼がふくらみ、決定的な出来事を引き起こしました。


生命の危機に対する不安が頂点に達した日の深夜、家族が寝静まった頃合いをみて、脱出を企てたのです。

眠る子供をそっと抱きかかえ、物音を立てないように裸足で玄関を出ました。

外は雨が降っていました。

誰もいないエレベーターで1階まで降りると、そこにはビニール傘が立てかけてあり、まるで私が今夜ここを通ることを知っていた何者かが用意したものに思えました。

しかしその傘を手にせず先を急ぎます。

雨の降る中庭を通ってフロントカウンターの前を通り過ぎようかというとき、異常を察知した警備員に呼び止められました。


警備員室に通されて事情を聴かれました。

説明(といっても、ひと言ふた言)しても理解されるはずもなく、目を覚ました子供が妻を呼びにインターホンまで行きました。


すぐに妻が迎えにやって来ました。

警備員室の外で、妻と警備員が何やら話をしていましたが、その間私はマンション内の要所要所を映すいくつものモニター画面をぼんやり見つめていました。

警備員には妻から私の病気について触れたらしく、私たちは警備員室を後にしました。


しかし私の不安が解消した訳ではないので、「帰ろう」「イヤだ」の妻とのやり取りがフロントカウンター前で繰り返されました。

その間、遅い帰りの住人が数分おきに傍を通り過ぎます。私を偵察に来た、裏組織の一員だと思いました。



この事件が決定的となり、閉鎖病棟に入院することになるのです。




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2014/09/24


これは肝に銘じなければいけません。

すでに「031 薬の飲み方」でお伝えしたように、薬の飲み方ひとつで、前々回の「032 幻覚(幻聴と幻視)ふたたび」や、前回の「033 スパイがあちこち」のような幻覚、妄想が再び現れるようになるということを。

再発した場合、回復に要する時間は余計にかかると言われています。



再発した私でしたから、仕事も上手く回るはずがありません。


何かについて話し合い、笑い合っている何気ない場面も、私の事について詮索し嘲笑していると思えてしまうのです。

そればかりか、黙々とパソコンのキーを打っている人たちを見ても、しぐさやチャットで私の事を伝え合っていると思っていました。


私はというと、眼前の画面を見ながらキーボードを操作しながらも、注意は周囲のあちこちに配っています。


さすがに能率の上がらない私の様子を見て、上司が心配して下さり少し休むよう助言されました。(当時の上司には病気について多少話してありました。)


一杯一杯だった私にとっては渡りに船でしたので休みを頂くことにしました。



仕事が休みとは言え、精神状態は張りつめた状態でしたので、陽性症状がなくなった訳ではありません。


神経衰弱して寝室でノビているとき、通気口から麻原○晃を歌った「ショーコーショーコーショコショコショーコー」のような声が聞こえてきたりしました。

隣室のバラエティ番組では、私の事をどこかで監視しながら笑い者にしている声が聞こえてきます。

夜、床に就いてなかなか眠れないときに聞こえて来るのは、玄関を開けて誰かしら押し入って来る物音なのです。

それは、歴史上の独裁者でした。時にはヒ○ラーだったり、時には共産国の金○日だったりしました。


035 閉鎖病棟へまっしぐら(後編)」へつづく。




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