人の不幸は蜜の味? 

ごめんなさい、今しあわせを噛み締めています。

なのでこんな話は誰も求めていないかもしれませんね。


自分の半生を振り返ってみると統合失調症の期間は半分を超えます。

実に長かったですねぇ。

これまで実に多彩な精神世界の経験をしてきました。

これまでいろいろ記事にアップしてきましたが、多くは書ききれないまま記憶の中に埋もれています。

きっとほとんどの当事者の方々がそうだと思います。それぞれ経験したことは違っているとしても。



ピッカピカの新卒で就職し、やる気マンマンで仕事に夢中でした。

当時は「バブル」が始まった頃で時代的にみな浮かれていたような気がします。

バブルの恩恵は「しずく」くらいなら受けていたと思います。


TVでは「♪24時間、働けますか?♪」というCMが流れていましたよ。

確かに、深夜遅くまで働きビジネスホテルに泊まって、翌日そのまま出社したり、会社で夜を明かすこともありました。

そんな中、妻と出会い付き合って3年目に結婚することになりました。

だがしかーし、その3年間の間に統失を発症してしまいました。

それはともかく、予定していた土曜日の結納の日も、実は仕事の徹夜明けで仕事に追われていたのです。

時計を気にしながらギリギリまでパソコンをカシャカシャ打っていました。


今となっては笑い話ですが、結納金も用意しておく時間がなくて、妻の実家へ向かう途中でATMから(当時の自分にとっては)大金を下ろして行ったのです。

だから、ピン札ではなく全てシワの入ったお札たちでした(笑)。


そのような危なっかしいスタートを切って、挙式を迎え新婚生活が始まったのでした。

新婚生活の途中では、妻が私の病気に耐えられなくなり、彼女から賃貸住宅を追い出され実家に帰っていた時期が数ヶ月ありました。

その後元にもどり、公営団地(現UR)に転居したり、家族が増えたり、新築マンションの購入に踏み切ってしまったり……と、いろいろありましたが、妻とは銀婚式(実際にはなんのお祝いもプレゼントもせずに、普段通りの日常を送りましたが)を迎えるまでなんとかやってきました。


一方、社会人としては病気を抱えたまま就労を続けました。

入院も二度しています。休職も何度したことか。

ついには続けられなくなり実感を伴わないまま退職せざるを得なくなります。

そのあいだの生活の感覚としては、(うまく一言で表現できませんが)カオスのようでした。

陽性症状のときには、人や音に反応して翻弄され気が休まるときがありませんでしたし、長く長く続く陰性症状の期間は、まさに砂を噛むようで生きている心地がしませんでした。


以上のような、結婚生活と社会生活が同時並行してきたわけです。

これら諸々の出来事は当ブログ初期~中期に書いてきたことです。


早期退職してからは、リーマンショックに揺れ、東日本大震災に揺れて計画停電を初めて経験しました。耐震のマンションも震度5強で揺れました。

2年前には千葉県を台風19号が襲い、去年から続くコロナで自粛生活が終わろうとしています。私は依然として10年間の自粛生活が続いていますが(笑)。



そして今になって改めて思うのです。

いまが幸せである、と。


今日、秋の夕暮れをベランダから眺めました。

autumn evening
(イメージです)

空気が澄んで美しいオレンジの大空。

こんな綺麗な空をくつろいだ気分で多忙な現役時代に眺めたことがあっただろうか。退職して肩の荷が降りた後でも鬱々とした毎日を送っていて、見上げる余裕もなかった、そんな気がします。


でも今は、投薬も減り明瞭な頭と気分で清々しい秋空を眺めることができます。

こんなに気持ちのいいありきたりの日常を「幸せ」と呼ぶのでしょう。

例え、足腰が痛くて自由に歩き回れなくても、下腹部が腫れて検査を繰り返していても、加齢に抗えなくても……。



あの長く苦しかった時期、どこまで続くかしれぬ暗く長いトンネルの中を彷徨っていた時期。とても今みたいなこんな気持ちになれると信じられなかった。


生きててよかった。

たぶん、そう思える時のために生きてきたのでしょう。


負け続けても最後に勝てれば勝利者。

失敗は成功に近づくための必要な一歩。

(自分は別に勝利者でも成功者でもないけど、一歩踏み出す励みにはなる。)

今の自分を形作ったのは過去。


いくら泣いても苦しんでも、さいごに笑えればそれがいいよね? 

思えば~、遠くへ~、来た~もんだ~♪



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